【甘味編】レシピや食べ方・有名店から知るとても美味しいクグロフとは
【クグロフとは?】
クグロフとは、フランスの東北部、ドイツとの国境に位置するアルザス地方の伝統的な郷土菓子のこと。
《クグロフの概要》
クグロフ型という外側に斜めの溝がある蛇の目型に、アーモンドと乾しブドウを入れて生地を流し込んで焼くブリオッシュのことで、クグロフ型で焼いたものは全てクグロフと呼ぶ。フランス・オーストラリアのクリスマスにはかかせないものである。 別名はクーゲル・ホフと呼ばれ、クーゲルとはドイツ語で丸い、玉、ホフはドイツ語でビール酵母の意味。かつてはその名の通りビール酵母を発酵させて焼いていた。これが名前の語源になったという説と、リボヴィレに住むクゲルという陶器職人の名が語源であるという説がある。 マリー・アントワネットの大好物で、18世紀に彼女が嫁ぐ際にフランスに持ち込んだと言われている。 有名なセリフの『パンがなければお菓子を食べればいいじゃない?』の『お菓子』とは、『クグロフ』という説もあるようです。
《クグロフの種類》
ドイツ語ではグーゲルフップフ(Gugelhupf)、クーゲルホップフ(Kugelhopf)とも呼ばれるが、ドイツ語の表記には揺れが多く、南ドイツとオーストリアではGugelhupfまたはKugelhopf、スイスではGogelhopfと表記します。また、ドイツではナップフクーヘン(Napfkuchen)、トップフクーヘン(Topfkuchen)、ロドンクーヘン(Rodonkuchen)、アッシュクーヘン(Aschkuchen)、ブントクーヘン(Bundkuchen)とも呼ばれます。
名前の由来には中高ドイツ語のクーゲル(僧帽)+フップフ(酵母)が語源であるという説と、リボヴィレに住むクゲルという陶器職人の名が語源であるという説があります。
《クグロフのレシピ》
クグロフ型(斜めにうねりのある蛇の目型)にアーモンドとキルシュヴァッサーで香りをつけた乾し葡萄を入れ、ブリオッシュ風の生地を入れて焼き上げたケーキの様なもので、食べる前に粉砂糖をふりかける。アルザス地方では日曜日の朝に焼くパンと言われ、アルザス産の白ワインによくあうといわれます。オーストリアでは、どの家庭でもクーゲルホップフ型があり、クーゲルホップフ型で焼いたパンは全てクーゲルホップフと呼びます。また、オーストリアのクリスマスには欠かせないものです。ルイ16世の王妃でウィーンで生まれ育ったマリー・アントワネットや、フランスに亡命したポーランド王スタニスワフ・レシチニスキの好物でした。レシチニスキが固くなったクグロフにラム酒をかけたところ美味であったことから、お抱え菓子職人に改良させた菓子をアリ・ババと呼び、サヴァランに似た風味で今も人気で多くの人々に親しまれています。
《クグロフの作り方》
小麦粉・砂糖・卵・バター・牛乳などを合わせ、干しぶどうなどを入れた生地を、パンのようにイーストを用いて発酵させ、クグロフ型(ねじれた王冠のような独特な形の型)で焼いてあるので、あとは必要な分量に切り分けて食べます。
【クグロフとカヌレの違いとは?】
洋菓子の中には、その見た目から似たようなものだと思われがちなものがいくつかあります。 その中で代表的なものとして挙げられるのが、クグロフとカヌレです。 この記事ではそれぞれ独自の特徴を挙げ、違いを説明しています。 見た目は似ていても、全く違う焼き菓子であることがわかっていただけると思います。どちらの見た目も茶色いつるんとした富士山形みたいな形をしていることから、一般的には混同されやすい洋菓子として知られています。 どちらの方がクグロフだったか?カヌレなのか? 何となく曖昧に覚えている場合だと、間違えてしまっている可能性も。
《クグロフとカヌレは生まれた国が異なっている》
クグロフは、オーストリアやスイス・ドイツ・フランスのアルザス地方で生まれたお菓子です。 特にオーストリアではクリスマスには欠かせないケーキとして昔から親しまれています。そのほかにも、アルザス地方では日曜日の朝に焼かれることから休日の定番のお菓子としても知られています。それに対してカヌレの場合はフランスで生まれたということでクグロフとも被っているのですが、主にフランス限定で生産されていた洋菓子として知られています。
《クグロフとカヌレは材料が異なっている》
クグロフは、イーストを使用した伝統的なパン菓子です。 イギリスの伝統的なお菓子であるブリオッシュのようなリッチな生地にレーズンやオレンジの砂糖漬けを混ぜ込んで、帽子のような型にアーモンドを敷いて焼きます。そのため、比較的大きいサイズとなりやすいです。イースト発酵をさせているのでふっくらとした食感となっているところが特徴となっている為、ケーキやパンのような感覚で食べられます。カヌレの場合はサイズも小さいのでパンやケーキよりはサイズが小さい洋菓子となっていて、蜜蝋を入れることや特製の型に入れて焼くことが特徴となっています。食感としても外側はカリッとしているのに対して、中がしっとりとバターケーキのようになっているところも特徴になっているのです。ただ、こちらの場合はイースト発酵をさせずに作っています。
《クグロフとカヌレはレシピが異なっている》
特に大きな違いとしては、イースト発酵をさせているかどうかという点が挙げられています。クグロフの場合はイースト発酵をさせており、ふっくらとしたパンのような仕上がりになるところが特徴となっています。カヌレの場合はイースト発酵をさせていないので、ふっくらというよりはしっとりとした食感になっています。
《見た目で違いを見分ける》
1つ目がクグロフ、2つ目がカヌレです。
【クグロフの楽しみ方】
《クグロフの食べ方》
クグロフはサイズが大きいので食べる分量のクグロフをその都度カットして食べる方法が主流です。フランスでも製品冷凍、成形後冷凍、生地玉冷凍はよく使われている技で、冷凍保存が一般的です。食べる前に電子レンジで約2分解凍し、16等分にカットして、230℃で約3分、表面をさっと焼くのが美味しく食べるコツです。トーストしたクグロフにいちごジャムやマドレーヌ・バターなど、お好みに合わせて付けて食べるのがおすすめです。